口腔乾燥症

口腔乾燥症(ドライマウス)について

近年、口の乾きを訴えて来院する患者さんが増えてきております。
さらにそれに伴い「舌が痛い」「味覚がおかしい」といった悩みの訴えがみられます。
唾液が出にくくなり、口が乾いてしまう病態を「口腔乾燥症」もしくは「ドライマウス」と言います。

口腔乾燥症が引き起こす様々な病態

唾液はただの「水」ではありません。唾液には以下のような役割があります。

• 消化作用(アミラーゼという消化酵素によってデンプンを消化します)
• 粘膜保護作用(ムチンという物質によって口の粘膜の保護をしています)
• 抗菌作用 (抗体や免疫物質によって口の中の細菌の繁殖を抑制します)

口腔乾燥症は、こういった役割の唾液が少なくなるという事で、消化器障害、粘膜異常、口臭、そして虫歯や歯周病など多くの病態を引き起こします。
またご高齢の方の場合は、口腔カンジダ症や肺炎などの感染症を引き起こす恐れがあります。
よって口がよく乾くから頻繁に水を飲んでいれば良いのかというとそれは間違いと言えます。

口腔乾燥症の原因

口腔乾燥症の原因は一つではありません。糖尿病や腎不全、またはシェーグレン症候群などの病気や、日々のストレス、または毎日飲んでいる薬の副作用など多くの原因が絡み合っている場合が多いです。よって問診等でしっかりとお話を伺い、患者様それぞれの口腔乾燥症の原因を突き止めていく必要があります。

口腔乾燥症

口腔乾燥症の治療について  

まずは唾液の分泌量を計測します。その数値が正常値より低い場合ドライマウスと診断されます。
口腔乾燥症の治療法は、その原因によって異なります。薬の副作用によるものであればその薬の変更が可能かどうか処方された病院へ確認をし、顔面周囲の筋力の衰えによるものであれば筋機能療法により筋力の回復をさせ、病気によるものであれば唾液の分泌を促す薬を処方する、などです。  
ただし、それでも唾液の分泌量が増えないようであれば、口の中の細菌の繁殖を抑える成分の入った人工唾液を使用する事もあります。