銀歯の作り方詳しく教えます!
仁愛会歯科 Blog

こんにちは。武蔵小杉クリニックの秀島です。
新人さんも入り、スタッフにも見てもらえるように、以前書いた日本の保険治療の代表、銀歯の作り方について内容を更新して再度アップします。

3割負担の方ですと銀歯の被せ物の治療費は、およそ3000円です。詰め物は1500〜2000円です。
高いと思うか安いと思うかは人それぞれですが、作り方はなかなか知っている方はいないと思いますので、ご紹介させていただきます。長文だけど読んでみてくださーい

 

 

歯型に石膏を流して作られた石膏模型です。1つは被せ物製作用の模型。もうひとつは、咬み合わせの模型です。

 

 

まずは下準備−−模型作りです。作業がしやすいように、余分なところを回転器具で削ります。必要なところをうっかり削ってしまわないように慎重に……

 

 

 

被せ物を作る歯の部分と他の部分とを位置関係を狂わせないままに、個別に取り外しできるように模型を加工します。ダウエルピンと呼ばれるものを植え付けるために穴をあけます。

 

 

前の作業で開けた穴に瞬間接着剤を流し込みダウエルピンを植立・固定していきます。このダウエルピンのために、一度取り外した部分を元の位置に正確に戻すことが出来ます。

 

 

 

 

ダウエルピンが何本か植えつけられた状態です。

 

 

 

元の位置に正確に戻すことが出来るように、模型に回転防止のための溝をつけておきます

 

 

 

 

 

分離材を塗布します

 

 

 

 

石膏を盛り上げていきます

 

 

 

ダウエルピンの周りに石膏を盛り付けていくと同時に、用意したゴム製の型枠に石膏を流し込んでおきます。(奥のほうにぼやけて見えるものがそうです。)

 

 

 

石膏を流し込んだ型枠に先ほど石膏を盛り付けた模型を取り付け、合体させます。

 

 

 

 

 

よ〜〜やく下準備=「模型つくり」が完成

ここまでで疲れちゃいますね。。

 

 

 

次に歯の部分を取り外せるようにしていきます。周囲の余分な石膏を削って除去します。歯の形を模型上で作れるよにします。

 

 

 

専用ののこぎりを使って、石膏に切り込みを入れて、分割していきます

これが結構難しいんですよ〜。

 

 

 

 

クラウンを被せる歯の部分を取り外せるようになりました。ダウエルピンが立っているため、元の位置に正確に戻すことが出来ます。

 

歯を削った部分と削っていない部分の境目をはっきりさせるために、歯肉の部分などを削って(10ミクロン単位で行ないます。非常に神経を使う作業です。トリミングと呼ばれます。)後に続くワックスアップが行ないやすいようにします。

 

 

 

 

咬合器」と呼ばれる、あごの動きを再現する装置に模型を石膏で取り付けます。

 

 

 

適合度を高めるために模型を修正したり、表面を処理した後、ワックスを用いて歯の形を回復していきますが、ワックスと石膏がくっついてしまわないように専用の分離材を塗布します。

 

 

溶かしたワックスを専用器具で石膏模型に盛り付けていきます。溶かしたワックスは収縮します。収縮により、ワックスで作った歯が歪んでしまわないような配慮も必要です。

 

 

 

歯の細かい溝までもきちんと回復します。盛り上げたり、削ったりを繰り返して、無理のかからない良くかめる、周囲の組織と調和したクラウンを形作っていきます。

 

 

このワックスを金属に置き換えるために鋳造という方法を用います。これから金属を流し込むための鋳型を作る作業にはいります。高温で溶かした金属を流し込む道(解けた金属が通るところ)をワックスで作っているところです。青い曲がったワックスの部分が湯道になります。

溶かした金属は凝固する過程で平均1.8%ほど収縮します。そのままでは小さくて削った歯にはまらなくなりますので、収縮分を補填させなければなりません。そのために、加熱すると膨張する性質のある鋳型材を使用します。そして鋳型材の膨張を妨げない為に、埋没するリングの内面にクッションの役割をするセラミックスのウールなどを張ります。円い筒がリング、白いのがクッションです。

この鋳型材は、粉と(埋没材)と、水を混和して作ります。混和したものは時間がたてば、硬化します。このときの水の量(混水比)は、埋没材の膨張率に影響を及ぼすため、埋没材と水の量は、きわめて正確に計量しなければなりません。

 

 

 

鋳型材を、リングの中に流し込みます。こうしてワックスパターンと湯道の周りを埋没材で囲ってしまいます。気泡が入らないようにゆっくり慎重に流し込んでいきます。

 

 

鋳型材が硬化したら、それをリングごと電気炉にいれます。こうすることによって、先ほどのワックスは溶け、焼却されます。つまり、ワックスの部分は空洞になります。ここに解けた金属を流し込むわけです。

 

 

 

これはクラウンのもとになる金属です。12%の金を含む合金です。これを溶かして鋳込みます。被せ物だと1〜2gは使用します。歯の大きさによりますが金属代だけでも2000円はしそうだな〜

 

 

 

鋳込みの終了したリングです。冷えてくるにしたがって真っ赤な金属が黒くなり固まっていきます。

 

 

鋳型材から取り出した金属です。まだ、人工の歯になるとは思えない状態ですね。

 

 

 

鋳込みが終了した金属には鋳型材が付着しており、また金属の表面が酸化膜で覆われているため、金属を酸の中に入れて超音波洗浄をかけてそれらを除去します。

 

 

 

鋳型材と表面の酸化膜の除去ができた状態です。

へんてこな形ですね

 

 

ガラスビーズと呼ばれる細かい粒子を吹き付けて表面をきれいにします。少し光って綺麗になったのが分かると思います

 

 

 

クラウンに付いている湯道を回転するカッターで切り離します。

 

 

 

内面に鋳型材により出来た気泡が無いことを確認します。埋没時の気泡は金属になったときには出っ張りになり、歯にきちんと収まらなくなります。注意深く観察して、気泡があれば取り除きます。

 

 

模型に戻した状態です。数十ミクロン単位での適合精度が求められます。

 

 

 

これからきれいに仕上げていきます。まず湯道の余分な部分を削って平らにします。

 

 

隣の歯との接触状態を調整します。きつすぎても、ゆるすぎてもいけません。ミクロン単位での調整です。きつすぎると入りませんし、ゆるすぎると歯と歯の間にものが挟まってしまうようになります。隣の歯とどこが接触しているか分かるように、咬合紙を呼ばれる非常に薄い特殊な紙をはさんで印をつけます。

 

 

赤く印の付いたところを慎重に削って調整します。削っては確認、削っては確認の作業を繰り返します。

 

 

 

同じように咬み合わせの面にも咬合紙で印をつけます。カチカチかませたときだけでなく、あごを前、横に動かした時の咬み合わせの状態もきちんとチェックします。

 

 

 

髪の毛一本でも判別できる人間の歯。当然ここも慎重に調整していきます。

 

 

 

特に咬み合わせの面は細かい溝があるため非常に困難です。根気強く続けていきます。

 

 

 

溝の奥の奥まで綺麗にします。磨く器具は先が見えないくらい小さなものです。

 

 

 

 

白いのは輝きを出すための研磨剤です。小さなクラウンを磨くのは大変です。指もこんなに汚れてしまいます。

 

 

咬み合わせの面です。ピカピカ輝いています。これでようやく完成で〜〜す。

 

 

 

いや〜〜最後まで読めた方が、はたしているのか気になりますが、なかなか大変な作業を経て銀歯は出来上がっています。

3000円で銀歯高いと思いますか?

最近では銀歯以外の樹脂系の材料が保険で使えるようになってきていますが、まだまだ日本から銀歯がなくなるのは相当先でしょう。(でも保険で白くできる範囲は増えていますので見た目が気になる方は是非一度相談してください)

また口腔内スキャンなど最新技術も登場していますが、保険適用にはなっていないのが現状です。

全ての治療でメタルフリーが可能になる時代になることを願っています。

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